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きらきらとイブの渋滞すり抜けて救急車はゆく賛美歌よ降れ

2004/12/24




金銀のフェイクな宝飾じゃらじゃらとクリスマスツリー重そうで笑う

丸の内暮れない内に逃げ出そう電装の街は息苦しいから

幾年(いくとせ)も明けない年を重ねてる君にもどうか笑顔が降るよう

意味のない高価な買い物したりして 満足なんか遠かったりして

2004/12/12




やわらかな絹の髪から滴った汗の行方をベッドで見ている

君の香の冬が来ている足早に あたしはここで去年を見ている

想像にかたくはないの触れた手の優しい記憶を冷たく見ている

のぞきこむ瞳に指を押し付けてこんなあたしの両目を奪って

2004/12/10





透明の糸でつながる現代はbccとか理解不可能

断片をひろって我らは安心す 全容ははるか彼方にあっても

2004/9/16





垣間見る青空つかんで引き寄せる ふたりの為に回る地球で

フェイクだと知らずに恐れる横顔を君が切り取る君の瞳で

世界には紛争もあり私たちこんなに笑って楽しくたって

幻想の世界にまぎれ天使たる君にくちづけ溶けていく君

チリビーンズひとくちビールもまたひとくち 今夜は食べて吾の熱き胸

2004/9/4





お子ちゃまの振り回してる宝刀はちゃっちすぎちゃうごめんね坊や

君に似た大人をたくさん見ています 君の未来に幸あれ まじでね

2004/8/30





WEB上の文字の羅列が騒がしくそれでも電源切れない迷子

メダルにも血のにおいのする現代はネットで眺める速報がいい

コウセイの敗北を嘆くサラリーマン 勝つ喜びを忘れた戦士

2004/8/20




遠くからそのメロディがやってくる君によく似た真夏のきらきら

弾丸のように飛行機西へ西へ君のにおいが消えないうちに

2004/8/14





真夜中のか細い電波糸電話 やがて小指の糸になるまで

蒼空のような声聞く午前2時鼓膜を愛撫すしばし恍惚

2004/8/13





湾岸と湾岸を結ぶ空路には風をまつ鳥迷いながらいく

カーテンを閉めて触れたる髪ひとすじざわりと予感が背をなでていく

名を呼んで何度も呼んであとわずか天国は君の導くままに

2004/8/12





やわらかき笑みこぼれきてカウンター言葉のはしのなまりにも愛

東京のあの駅の名を口にするほろ酔いの君恐らくホームシック

コンビニのソフトクリーム舐めながら赤信号で並ぶ幸せ

2004/8/11



携帯に夜空の花の待ち受けは面倒だから目に焼いておく

木綿香る浴衣のすそに「女」いてあの少女にも花は咲くなり

のんびりと伸ばした手にはふくらみが闇にまぎれた君の欲情

ひゅんと泣く花火の声が肌に降るどうせ明日は忘れるくせに

人ごみをすり抜け路地を曲がったらその木の陰で触って奥まで

2004/8/10



泣かないで雪に埋もれた木蓮を抱きしめに行く 泣かないで春

どうせもう覗き込む人さえいない私の胸で雪が溶けます

明日晴れて飛行機が飛べば少々は気が晴れるでしょうがらんどうでも

何気なく携帯着信音変える 君の音にてどきりとしたい

卒業のその日の雪によく似てる春はそこまで春はどこまで

私には愛される術もないけれど 愛する術もないといまさら

お姫さま眠りの毒を私にもわけてください安らかな毒を

カッコよく生きるだなんて愚かしいもがいてうめいて死ぬまで不様で

2004/3/22



憎しみと表裏一体この愛は捨てればいいのに捨ててもいいのに

わたくしの胸の谷間に君のゐる他に存在意義などない愛

地に落ちたプライドなどを拾いつつ「幸せ」だなんて陳腐なセリフだ

追えば逃げ逃げれば追うとは野生なり 熱い血だけが君を動かす

ふくらみとくびれの間を行き戻り感情と欲は切り離す男

ちりちりと焦げつく嫉妬がボヤになりやがて全焼するまで待とう


***「嫉妬」をテーマに6首***

2004/2/15



画用紙にいろえんぴつの白で書く今日さく花の命の期日

あのひとの吐息かしらと息を飲む深夜に浮かぶ冷たき白梅

亡き父のセーターほどき母の編むマフラーぐるり思い出ぽろり

2004/1/29



もう誰も恨まぬように生きるには煩わしこと多くてため息


愛されて生きていたいと願うなら愛していようまっすぐでいよう


2004/1/10



夜という褥(しとね)は素肌を隠しけり ヘッドライトに浮かんだ吐息

クラクション鳴らさぬように助手席へキスの湿度で君も結露す

お互いの顔さえ見えずにむさぼって「脱げよ」だなんて言葉に感じて

オリオンがわずか二度だけ傾いた見ないでここはもうすぐいくから

上下するシルエットなど思い出し 火照っていてももう君はいない

あたたかな部屋で抱かれる夢を見る導き出したる君の中心

2004/1/17



夕暮れが日本一の稜線をシルエットにした本日も快晴

凪いでいる今夜の月に群れる魚(うお)銀の光が見えたらキスして

暖かなバスタブみたいな君の腕 後ろから強く差し込む情熱

コチコチと時走る音におびえても今夜は君に甘えていいよね

マスカラもコンタクトもない吾の素顔 「誰?」ってからかう君は嫌いよ

幸せないびきは隣でくすぶって 端正な鼻3秒つまんだ

目的地渋滞教えるカーナビも二人の今夜は恐らく知らない

初めての2人の高速高鳴ってBGMならウタダヒカル

君を追い基地(ベース)の真横の駐車場見あげてごらん愛が降ってる

窓からの夜景に見とれる腕を取り鏡の前でなんて不埒な

揺れている髪も胸も君の思うままだから 叫び声ひとつ

あやつられ何度も昇っていけそうな あなたはやはり魔法使いだ

「大好きよ」素直に言えないだから言う「ありがとう」君の笑顔が見たい

真夜中に届いたメールに微笑んで 携帯握ったまま眠る0時

2003/12/31



快晴の光の渦をかきわけて歩み寄る君本日の主役

世間では君の眼光零下2℃ミニスカで溶ける今日は20℃

あたたかなティーブレイクとチョコレイト湯気の向こうに柔らかな笑み

君だって紆余曲折で迷ってる だらだらと続く快楽の途中

甘く甘くほんの一瞬苦いまま 君を締め付け薔薇の振動

吾の中で震える君の瞬間を薄れる意識が舐めとっている

肩先にもたれて眠ってしまえたら ささやかな願い叶いて嬉し

銀色にこの胸焼きつく宝飾を目を細めて見る君へ飛び込む

愛しいと口をついてはこぼれてる 今夜私はただの女だ

2003/12/24



健康と病がすれ違っている正面玄関ふと走る緊張

あの人は吾よりも重篤そんな事誰もが思う検査室前

消毒綿ひやりと響き思い出す予防接種の戦々恐々

生きるとは死ありてこそとふと思い死にたくはない私は凡人

幼子がじっと見ているこの私点滴つながる飼い犬のようだ

無機質に携帯電話は鳴り響く 結局仕事に殺されていく


***「病院」をテーマに6首***

2004/12/22




金属のような悪寒に震えつつ午前零時の不安は祈りへ

寝不足の医師の手元を覗きつつ他に頼れるものもないしね

老人の問いかけ途中で走り去る天使にだって限界がある

この胸の重みも映るレントゲン 病原体はどこです?先生

診察の途中で聞こえる「ペインコントロール」今日もどこかで誰かが逝く

あの人と繋がる手段の携帯の糸は細くてそれでも甘い

愛なんて死んだあとでも役立つの?今この時が欲しいの私は

思いたくないけどまるで天罰のような1日 あの人が欲しい

2003/12/20



手にとって触ってみてよいつまでも君のものとは限らないから

ひらひらと手をふるたびに時は逝く三年前ならここへは来ない

あの人の心をつかんで引き抜いてダッシュで逃げる迷わずにいく

2004/12/11




口説くのにメールがなくちゃ駄目な君 好みじゃないのその目も心も

2004/12/6



目を閉じて踊りましょうか密やかに震える2人の体が昇る

2003/12/4




島国の中央では今お芝居を打っております国際社会に

「先生」と呼ばれし君は我々に何を教えてくれるのですか?

スイッチを切ったらご飯を食べに行くアラーの子供の死にゆくとても

わたくしの子宮に聞きます流れてもいい血は誰が決めるのですか

レアな肉フォークで刺してつい思うテロで飛び散る人の破片を

公然と狂ったたわごと口にする この世はきっとあの世でもある

渇きたるアラブの雨は空爆弾いのちはここにも確かにあった

***「自衛隊イラク派遣」をテーマに7首***

2003/11/29


手のひらにふつふつ降りる雨を見て生命線の行方ぼんやり

産まれつき罰せられしか我が命出来そこないを責めても責めても

腹の底うずいて命の元となる種子を求める 生への執着

たった一つ同情まがいの言葉でも「頑張っている」と言われればそれで

この爪の間に残る皮膚わずかどこへも行かず抱いてよ静かに

2003/11/26




この道を君に遮る術はない行きたいところへ私は行くだけ

生き死にに関わる全ての煩わし哀しみだとかは焼いてしまおう

2003/11/26



しとしととアラブの国で人は死に今日も地球に雨は降ります

わずか十数センチ先の画面より得たり情報 訳知り顔で

温かきカレーの匂いに誘われて鳴く子猫泣くな私も泣きたい

ふうわりと下りてきたり吾の発作は不安の予告疲れの打診

見ざるもの聞かざるものも言わざるもパルファム香る夢に溶かして

いつからか私の溺る海はただ凪いでさらいもしないで在るだけ

凍えつつ抱き寄せられた初めての湖畔が見たい わがままを言う

2003/11/25